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発がんリスクの遺伝子検査について 遺伝子検査により個人の発がんリスクを評価するシステムを導入しました。 癌発生の原因は様々です。多くの癌はいくつかの要因が重なって突発的に発生するものとされています。但し、その中に生来の遺伝子の変化が原因で癌を発生しやすい素因が家系内にあり、それが子孫にも受け継がれるケースが10−15%もあることがわかってきました。 そうした遺伝的素因が癌の発症に関係していると考えられるのは、乳癌、大腸癌、メラノーマ、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、胃癌、子宮癌などです。これらの癌が家系的に発症している場合には、特定の遺伝子の変異が関連している可能性があります。例えば、乳癌が80歳までに発症するリスクは一般に10%程度とされていますが、BRCA1と呼ばれる遺伝子に変異を持つ女性はそのリスクが81%まで跳ね上がることが知られています。また男性は70歳までに大腸癌を発症するリスクは一般に2%ですが、MLH1と呼ばれる遺伝子の変異を持つ方はそのリスクが41%にもなります。 新しく導入した遺伝子変異スクリーニングでは、上記の8つのタイプの癌を発生しやすいと考えられる以下の30の遺伝子変異を調べます(レポートサンプル)。 APC, ATM, BAP1, BARD1, BMPR1A, BRCA1, BRCA2, BRIP1, CDH1, CDK4, CDKN2A(p14ARF), CDKN2A (p16INK4a), CHEK2, EPCAM, GREM1, MITF, MLH1, MSH2, MSH6, MUTYH, NBN, PALB2, PMS2, POLD1, POLE, PTEN, RAD51C, RAD51D, SMAD4, STK11, TP53 この情報により得られるメリットは少なくありません。例えば、現在、乳癌検診や大腸検診などは年齢に応じて画一的に行われていますが、もし遺伝子検査により変異が見つかった場合には、より若年でその癌のスクリーニングを始めることで早期に癌を発見し、早期に治療することで生存率を高めることができます。いわば健康診断の個別化が可能になるのです。例えば、BRCA1変異が見つかった女優のアンジェリーナジョリーさんは乳癌の発症前に胸の手術を受けました。これは極端な例ですが、遺伝子変異情報を知ることで、将来癌が発生するリスクに対する心構えができることは間違いありません。 但し、こうした変異が見つかっても必ずしもその癌が発生する訳ではありません。異常が発見されたからといって、生涯に渡りそのリスクに怯えて生活していくというのは好ましくありません。検査を受けられる方はそれなりの覚悟が必要かもしれません。 当院は患者さんがこの検査を受けるための手続きを行い、その結果について医師が日本語で説明し、適切なアドバイスをします。検査はご自宅でも可能で、カウンセリングはヴィデオ診療で行います。カルフォルニア州外の方でも同様のサービスを受けることができます。 検査をご希望の方、電話かメールでおお問い合わせください。
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